
プロジェクトリーダーの役割とは?求められるスキル・おすすめの学習方法を解説
こんにちは。リンプレスの川上です。
プロジェクトリーダーは、プロジェクトを成功に導くためのキーパーソンです。チームをまとめ、計画的に作業を進め、問題が発生すれば解決策を見つけ出し、最終的な成果を達成する責任があります。しかし、プロジェクトリーダーとして成功するためには、単に指示を出すだけではなく、チームのモチベーションを高め、メンバーの能力を最大限に引き出すためのスキルが必要です。
今回は、プロジェクトリーダーの役割や求められるスキルについて詳しく解説し、成功に導くためのポイントを紹介します。
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プロジェクトリーダーの役割とは?
システム開発プロジェクトにおける“成功”とは何でしょうか。一言でいうなら「QCD(品質、コスト、納期)を守る」ということです。
つまり、プロジェクトリーダーはQCDを計画通りに終わらせる責任を持つということ。これがプロジェクトリーダーの役割です。
「QCDを守る」ということを言い換えると「計画と実績のギャップをなくす」といえます。
システム開発プロジェクトのよくある課題
システム開発プロジェクトを振り返って、どんな状況だったか聞いてみると、以下のような様々な理由で何かしらの問題が発生しています。
“製造工程で想定外の工数が掛かってしまった” “品質が悪く、テストと不具合改修に時間が掛り過ぎた” “メンバーのスキルが想定と異なり、生産性が上がらなかった” |
このような問題をマネジメントレベルの原因で整理してみると、
“製造工程の見積りを甘く見過ぎていた” → 難易度の見誤り “設計段階でのレビューが不十分だった” → 品質計画の見誤り “優秀なメンバーを確保できなかった” → 生産性の見誤り |
といった理由が見えてきます。
要約すると「計画段階のミス」や「計画見直しが不十分」ということが言えるのではないでしょうか。
つまり「計画と実績のギャップ」が発生してしまったといえます。
「計画と実績のギャップ」をなくす方法
このような事象はシステム開発プロジェクトで多く発生しています。私自身も多くのプロジェクトに携わってきましたが、多かれ少なかれ必ず発生していました。特に計画と実績のギャップが大きいほど、大きなトラブルにつながっていると感じます。
では、計画さえ正しければトラブルにならないと言えるか。絶対とは言えませんが大きなトラブルになることは少ないでしょう。
プロジェクトリーダーは、プロジェクトを成功させるための計画を立てることが重要なミッションの一つです。
さらに言うと、計画と実績のギャップを発見したときに、計画見直しを行うことも重要です。
プロジェクトマネージャーとの違い
プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーは、プロジェクト運営において重要な役割を担っていますが、その責任範囲には違いがあります。
プロジェクトリーダーはチームを直接指導し、メンバーのモチベーションを高めたり、作業の実行をサポートする役割が主です。一方、プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体の計画・予算・リスク管理などを担当し、進捗状況を監視し、全体的な方向性を決定します。
両者は協力しながら進めることが重要ですが、それぞれの役割に特化した業務が求められます。
プロジェクトリーダーの仕事内容から見る役割
プロジェクトリーダーの役割を実際の仕事内容から紐解いていきましょう。プロジェクトリーダーの仕事内容として、主に以下の3つが挙げられます。
● 計画立案
● スケジュール管理
● メンバー管理・アサイン
それぞれの内容ごとに、プロジェクトリーダーの役割を紹介します。
計画立案
計画立案はプロジェクトリーダーにとって非常に重要な役割です。
リーダーはプロジェクトの目標を明確にし、それを達成するための詳細な計画を立てます。計画にはタスクの優先順位、期限、リソースの配分などが含まれます。
リーダーはプロジェクトの進行状況に応じて柔軟に計画を調整することも求められます。計画の立案段階でしっかりとした基盤を作ることで、後のステージでの問題発生を最小限に抑えることができます。
スケジュール管理
スケジュール管理はプロジェクトリーダーの大切な業務の一つです。 リーダーは、プロジェクト全体のスケジュールを作成し、メンバーにタスクを割り当てます。進行状況を把握し、納期遅延を防ぐためにスケジュール通りに作業が進んでいるか常に確認することが求められます。リーダーは、万が一スケジュールに遅れが出た場合に迅速に調整を行い、プロジェクトが遅延しないようにする責任があります。 また、柔軟性を持ち、適切なタイミングでリソースを追加したり、変更を加えることも必要です。
メンバー管理・アサイン
メンバー管理とアサインは、プロジェクトリーダーがメンバーのパフォーマンスを最大限に引き出すために行う重要な業務です。
リーダーは、各メンバーの得意分野や能力を理解し、それに応じて適切なタスクを割り当てます。個々のメンバーが役割に集中できるようサポートし、定期的に進捗をチェックしなくてはなりません。また、メンバーのモチベーションを維持するために、問題があれば迅速に対処し、フィードバックを行うことも重要です。プロジェクトリーダーによる効果的なメンバー管理により、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
プロジェクトリーダーに求められるスキル
プロジェクトリーダーには、プロジェクトを成功に導くための多くのスキルが求められます。ここでは、プロジェクトリーダーに不可欠なスキルとして「コミュニケーション力」「柔軟性」「企画力」を紹介します。
コミュニケーション力
プロジェクトリーダーにとって最も重要なスキルの一つはコミュニケーション力です。
リーダーは、メンバーと情報を共有し、意見を交換し、問題を解決するために明確で効果的に伝える能力が求められます。また、メンバー同士の橋渡しをする役割も担い、チーム内の誤解や対立を避け、調和を保つこともリーダーの重要な仕事です。適切なタイミングで適切な方法でコミュニケーションを取ることが、プロジェクトの成功に大きな影響を与えます。
柔軟性
プロジェクトは予期せぬ問題や変更が発生することがよくあります。そのため、プロジェクトリーダーには柔軟性が求められます。計画通りに進行しない場合でも、状況に応じて戦略を変更したり、優先順位を再調整する能力が必要です。
また、メンバーの意見やアイデアを受け入れ、柔軟に対応することで、チーム全体の士気を保ちつつ、目標達成に向けて進むことができます。柔軟性を持つことは、リーダーが直面する様々な障害を乗り越える鍵となります。
企画力
企画力もプロジェクトリーダーにとって不可欠なスキルです。
リーダーは、プロジェクトの目標を達成するための具体的な計画を立て、必要なリソースを確保し、実行可能なスケジュールを作成する必要があります。企画力には、計画を細かく立てる能力だけでなく、現実的な判断力や将来のリスクを予測する能力も含まれます。優れた企画力を持つリーダーは、プロジェクトがスムーズに進むように先見の明を持って行動し、問題が発生した際にも迅速に対応できる柔軟な計画を提供します。
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プロジェクトリーダーとしてプロジェクトを成功させる手がかり
計画を立てること自体はそれほど難しいものではありませんが、成功させるための計画となればとても難しいことです。経験豊富なプロジェクトリーダーであれば、過去の裏打ちされた実績やこれまでの経験をもとに計画作成が可能です。
しかし、経験の少ないプロジェクトリーダーはどうすればいいのでしょうか。そもそも計画に漏れがあるようでは、プロジェクトを任せることができません。
そんなときにおすすめしているのがプロジェクト管理技法「PMBOK」の活用です。
おすすめのプロジェクト管理技法「PMBOK」とは
これからプロジェクトリーダーを目指す方は、まずはプロジェクト管理の基礎知識として「PMBOK」を学ぶことをおすすめします。
「PMBOK」は現在最新の第7版が公開されていますが、これまで広く活用されてきた第6版では5つの局面(立上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結)において、実施すべきプロセスが定義されています。言い換えると「やるべき事」が明記されています。
「計画段階でやるべき事」を実施して漏れをなく計画すること、計画と実績のギャップを発見したら、計画見直しを検討するということを念頭においてプロジェクトを推進しましょう。
しかし、実際のマネジメントと照らし合わせると、普段実施しているプロセスだったりします。あまり難しく考えず、PMBOKの利用経験者に話を聞くなどするとよいでしょう。
そのうえでプロジェクト管理技法だけではなく、プロジェクトリーダーに必要なコミュニケーション力や決断・交渉力といった実践の場において必要な能力を強化していくことが重要です。
プロジェクトリーダーの育成には「リンプレス」
リンプレスでは約50年にわたるITプロジェクトの経験から生まれた、プロジェクト管理の基礎を学べる研修をご提供しています。
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まとめ
プロジェクトリーダーは、プロジェクトの成功に向けてチームを指導し、計画的に進める重要な役割を担っています。そのためには、プロジェクトマネージャーとの違いを理解し、役割をしっかりと果たすことが求められます。リーダーの主な業務には計画立案、スケジュール管理、メンバー管理があり、これらを適切に行うためには、強いコミュニケーション力、柔軟性、企画力が不可欠です。
リーダーはチームを導くために、状況に応じて判断を下し、メンバーと効果的に連携を取ることが求められます。また、リーダー自身がしっかりとした計画を立て、問題発生時には柔軟に対応することで、プロジェクトの進行を順調に保ちます。これらのスキルを磨くことが、プロジェクトリーダーとしての成功に繋がります。