
業務分析の手法5選を紹介|効果的な進め方は?
DX推進や業務改善を進めるうえで欠かせないのが「業務分析」です。
しかし、業務分析と聞くと「何から始めればいいのかわからない」「具体的な手法が見えない」と感じる担当者も多いのではないでしょうか。業務分析は、現状を正しく把握し、課題の原因を明確にすることで、効果的な改善策につなげるための重要なプロセスです。
本記事では、業務分析の基本的な考え方から代表的な手法、進め方、ゴールまでをわかりやすく解説します。
DX研修を実際に行った企業の事例を知りたい方は「導入事例:第一三共株式会社様」「導入事例:株式会社八十二銀行様」「導入事例:株式会社ワークマン様」こちらのページをご覧ください。
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業務分析とは?
業務分析とは、企業内で行われている業務の流れや内容、役割分担、課題を整理・可視化するプロセスです。DXを進めるうえでは、いきなりシステム導入やデジタル化を行うのではなく、まず「現在どのような業務が、どのように行われているのか」を正確に把握することが不可欠です。
業務分析を行うことで、非効率な作業や属人化している工程、改善余地のある業務が明確になり、DX施策の優先順位や方向性を定めやすくなります。
業務分析は、「業務改善」に向けた工程でもあります。業務改善については、以下の記事で詳しく紹介しています。
DXによる業務改善を実現させるには?事例とポイントを解説
業務分析が必要となるケース
業務分析は、日常業務の見直しだけでなく、DXやシステム導入といった変革の場面で特に重要になります。
業務分析が求められる代表的なケースとして、以下が挙げられます。
DXプロジェクトの立ち上げ
システム導入やリプレイスの検討
業務トラブル・ミスの改善
生産性の低下
業務全体像の把握
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
DXプロジェクトの立ち上げ
DXプロジェクトを立ち上げる際、業務分析は最初に取り組むべき工程です。
現状業務を把握しないままDXを進めると、デジタル化そのものが目的化し、現場の課題解決につながらない恐れがあります。業務分析によって業務フローや課題を整理することで、DXの目的やゴールを明確にでき、実効性の高い施策につなげやすくなります。
DXの始め方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
DXの始め方とは?初心者でも失敗しない進め方と最初にやるべきことを解説
システム導入やリプレイスの検討
新たなシステム導入や既存システムのリプレイスを検討する際にも、業務分析は欠かせません。
現行業務を整理せずにシステムを導入すると、業務に合わない仕様になったり、無駄な機能が増えたりする可能性があります。業務分析を通じて業務内容や要件を明確にすることで、システム選定や要件定義の精度を高められます。
業務トラブル・ミスの改善
業務上のミスやトラブルが頻発している場合、その原因は業務フローや役割分担の不明確さにあるケースが少なくありません。業務分析を行うことで、どの工程で問題が発生しているのか、属人化や情報伝達の不足がないかを客観的に把握できます。
感覚的な改善ではなく、根拠に基づいた対策を立てるためにも業務分析が有効です。
生産性の低下
残業の増加や業務量の偏りなど、生産性の低下を感じている場合にも業務分析が役立ちます。業務を細かく分解・整理することで、無駄な作業や重複業務、非効率な手順が見えてきます。
業務分析は、単なる効率化だけでなく、働き方の見直しやリソース配分の最適化にもつながる重要な手法です。
業務全体像の把握
組織が拡大したり、部署間の連携が増えたりすると、業務全体像が見えにくくなりがちです。業務分析を行うことで、部門ごとの役割や業務のつながりを整理でき、業務全体を俯瞰的に把握できます。
これはDX推進だけでなく、組織運営や中長期的な業務改善を進めるうえでも大きなメリットとなります。
業務分析の手法一覧
業務分析にはさまざまな手法があり、目的や業務内容に応じて使い分けることが重要です。単一の方法だけで全体像を把握するのは難しく、複数の手法を組み合わせることで、より精度の高い分析が可能になります。
ここでは、DXや業務改善の現場でよく用いられる代表的な業務分析の手法を5つ紹介します。
手法①現場へのヒアリング
現場へのヒアリングは、業務分析の基本となる手法です。実際に業務を担当している社員から直接話を聞くことで、業務内容だけでなく、作業の負担感や暗黙知、ルール化されていない運用実態を把握できます。
ドキュメントだけでは見えない課題や改善のヒントを得られる点が強みですが、聞き手のスキルによって情報の質が左右されるため注意が必要です。
手法②業務フローの可視化
業務フローの可視化は、業務の流れを図として整理する手法です。
現状の業務を示す「AS-IS」と、理想の業務像である「TO-BE」を比較することで、非効率な工程や改善ポイントを明確にできます。業務全体のつながりを俯瞰できるため、DX施策やシステム化の検討時にも有効です。関係者間で共通認識を持ちやすい点もメリットです。
手法③フレームワークを活用した整理
フレームワークを活用することで、業務を体系的に整理できます。たとえばECRSは業務削減や効率化の視点、4Mは業務構成要素の整理、5W1Hは業務内容の明確化に役立ちます。
一定の切り口に沿って分析できるため、抜け漏れを防ぎやすいのが特徴です。一方で、業務実態と乖離しないよう柔軟に使うことが求められます。
業務分析に使えるフレームワークは以下の記事で詳しく紹介しています。
業務分析に役立つフレームワーク6選を紹介|活用例も詳しく解説
手法④データ分析
業務データをもとに分析する手法では、作業時間や工数、エラー履歴などの数値データを活用します。定量的な根拠をもとに課題を把握できるため、改善施策の説得力が高まります。
属人的な判断に頼らず、客観的に業務のボトルネックを特定できる点が強みです。ただし、データが整備されていない場合は準備に時間がかかります。
手法⑤業務の棚卸し
業務の棚卸しは、日々行っている作業をすべて書き出して整理する手法です。
業務内容や頻度、担当者を一覧化することで、不要な業務や重複作業、役割の偏りが見えやすくなります。業務全体のボリューム感を把握できるため、業務改善やDXの対象範囲を検討する際にも有効です。シンプルながら基礎となる分析手法です。
業務分析の進め方
業務分析を効果的に進めるには、場当たり的に改善を行うのではなく、一定の手順に沿って段階的に進めることが重要です。
現状を正しく把握し、課題を整理したうえで改善案を検討し、その効果を検証する流れを意識することで、DXや業務改善の成果を高めやすくなります。
ここでは、基本となる業務分析の進め方を4つのステップで紹介します。
1.現状把握
まずは、現在の業務内容やプロセスを正確に把握することが重要です。業務フローの可視化や現場ヒアリング、業務の棚卸しなどを通じて、「誰が・何を・どのように行っているか」を整理します。
この段階では改善を急がず、事実をそのまま捉えることがポイントです。現状把握が不十分なまま進むと、的外れな改善につながる恐れがあります。
2.課題整理
現状を把握したあとは、業務上の課題を洗い出し、整理します。
作業の重複、属人化、ムダな工程、ミスの多発など、業務を阻害している要因を明確にすることが目的です。すべての問題を一度に解決しようとせず、影響度や優先度を整理することで、取り組むべき課題が明確になります。客観的な視点で整理することが重要です。
3.改善案の立案
整理した課題をもとに、具体的な改善案を検討します。業務の簡素化やルールの見直し、デジタルツールの活用など、複数の選択肢を検討することがポイントです。
この段階では、理想論だけでなく、現場への影響や実行可能性も考慮する必要があります。小さな改善から段階的に進める視点を持つことが成功につながります。
4.効果測定
改善施策を実施したあとは、その効果を測定し、検証します。作業時間や工数、ミス件数などの指標をもとに、改善前後を比較することで、施策の有効性を判断できます。
効果が不十分な場合は、再度分析や改善を行うことが重要です。業務分析は一度で完結させず、継続的に見直していく姿勢が求められます。
業務分析のゴールとは?
業務分析のゴールは、単に現状の問題点を洗い出すことではありません。最終的な目的は、業務のあるべき姿(TO-BE)を明確にし、そこへ至る具体的な改善の道筋を示すことにあります。
現状把握や課題整理はあくまで通過点であり、「どの業務を・どの順番で・どのように変えていくのか」を可視化することで、DXや業務改善を実行に移せる状態をつくることが重要です。理想の業務フローが描けていれば、関係者間の認識も揃いやすく、改善施策の優先順位や投資判断もしやすくなります。
業務改善・原因分析はリンプレスにお任せください
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内製化の推進により、長期的なコスト削減や品質向上が期待できます。
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まとめ
業務分析は、DXや業務改善を成功させるための土台となる重要な取り組みです。ヒアリングや業務フローの可視化、フレームワークやデータ分析など、目的に応じた手法を組み合わせることで、課題の本質が見えやすくなります。最終的なゴールは、理想の業務フローを描き、改善を実行できる状態をつくることです。
自社だけでの分析が難しい場合は、外部サービスを活用することで、原因分析から改善の道筋までを効率的に整理できます。
<文/文園 香織>










