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「データ活用」がDXに不可欠な理由とは?その関係性と期待できる効果を解説

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、現代のビジネスにおいてますます不可欠な要素となっています。企業が持つデータは、このDXの鍵を握っており、データを適切に活用することは企業の競争力を維持し、成長を実現するために不可欠です。

本記事では、なぜデータ活用がDXに不可欠なのか、その重要性と具体的なメリットについて探求していきます。


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目次[非表示]

  1. 1.DX推進にデータ活用が重要な理由(データ活用とDXの関係)
  2. 2.データを活用するために必要なスキルとは
  3. 3.データ活用の効果(データを収集・分析によって実現できること)
  4. 4.データ活用によってDXに取り組んだ事例
  5. 5.データサイエンス基礎研修のご紹介


DX推進にデータ活用が重要な理由(データ活用とDXの関係)

経済産業省が発表した『DX推進ガイドライン』において、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

つまり、DXを推進するうえでデータやデジタル技術の活用は不可欠となります。
しかし、「DX=デジタル化」ではないことと同じように「DX=データ活用」ではありません。

製品やサービス、ビジネスモデルを変革するための“手段”としてデータを適切に収集、分析し、活用していくことが重要となります。

AmazonやNetflix等のDX成功企業の多くがデータを駆使して飛躍的な成長を遂げたように、DXで成果をあげるためにはこれまでの経験や勘などの主観的な判断から、データに基づいた客観的な判断へと変革することは必至でしょう。


では、実際にDX推進に活用する「データ」はどういったものがあるのでしょうか。
実際に収集しやすいデータは以下のようなものが挙げられます。

●顧客データ:

  • 顧客の個人情報(名前、住所、電話番号)
  • 購買履歴
  • ウェブサイトの行動データ(ページビュー、クリック、コンバージョン)
  • ソーシャルメディアのインタラクションデータ
  • 顧客フィードバックやアンケートデータ

●販売データ:

  • 製品情報(SKU、価格、在庫状況)
  • 売上データ(数量、金額、地域別)
  • セールスチャネル別の売上データ
  • セグメンテーションデータ(新規顧客、リピーターなど)

●在庫データ:

  • 商品在庫レベル
  • 在庫の移動と売上の履歴
  • サプライチェーンデータ(納品スケジュール、運送情報)

●ウェブサイトとアプリのアクセスデータ:

  • ページビュー、ユーザー訪問数、滞在時間
  • ユーザーのデバイス情報
  • サイト内検索データ
  • コンバージョン率、バウンス率

●センサーデータ:

  • IoTデバイスからのセンサーデータ(気象データ、温度、湿度、位置情報)
  • 製造プロセスのセンサーデータ
  • 車両トラッキングデータ

●ログデータ:

  • サーバーログ、アプリケーションログ
  • ネットワークトラフィックデータ
  • セキュリティログ
  • イベントログ

●ソーシャルメディアデータ:

  • ソーシャルメディアプラットフォーム上の投稿とコメント
  • ハッシュタグの使用
  • インフルエンサーマーケティングデータ

●ファイナンシャルデータ:

  • 収益、費用、利益と損失(P&L)データ
  • 資産と負債のデータ
  • 株式市場データ、為替レート

●クレジットカードトランザクションデータ:

  • 顧客の購買データ
  • 不正利用の検出

●ヘルスケアデータ:

  • 患者データ(診療履歴、診断、処方箋)
  • 医療機器からのセンサーデータ
  • クリニカルトライアルデータ

これらは一般的なデータの例であり、データ分析の対象となるデータは業界やビジネスに応じて異なります。

データ分析は、これらのデータから有益な情報と洞察を抽出し、戦略的な意思決定やビジネスプロセスの最適化に役立てるために行われます。


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データを活用するために必要なスキルとは

DXの進展によって、データを基にビジネス課題解決に繋がる糸口を見つけることができる人材、いわゆる「データ活用人材」の重要性が高まっています。

データ活用の専門家とされるデータサイエンティストには、「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」といった3つのスキルが求められると言われています。
しかし、これらすべてのスキルを兼ね備えた人材を確保・育成することは非常に難しいでしょう。

出典:データサイエンティスト協会「2019年度スキル定義委員会活動報告」

今後データ活用は様々なビジネス領域で、より強く求められていくことが予想されます。
そのため、現場が実際に感じている課題とデータ活用を結び付けて考えることができる人材が重要となります。

このことからデータサイエンスはこれから全ビジネスパーソンに必須のスキルと考えられます。
すでに中学や高校では「統計」や「データ分析」が基礎教育に取り入れられています。
つまり、データサイエンスの領域は一部の専門家のみが知っているものではなく、誰もが習得すべき知識として位置づけられ始めています。


データ活用の効果(データを収集・分析によって実現できること)

現状、日本企業の約半数がデータをビジネスに活用しているといった調査結果が報告されていますが、データ利活用の主な目的としては「バックオフィス業務の効率化」や「生産性向上」が挙げられています。

そのほかにデータ活用によって得られる効果やデータ利活用のメリットをいくつかご紹介します。

  1. 意思決定の根拠:
    データは事実に基づく情報の源です。DXにおいては、迅速で正確な意思決定が必要であり、データはこのプロセスの根拠となります。データに基づいた意思決定を行うことで、不確実性を減少させ、戦略的な方針を策定できます。
    それまで勘や経験に頼っていた会社もデータという根拠を基にビジネス戦略を立てるなど、意思決定のプロセスを変革することが可能となります。


  2. プロセスの最適化:
    データ活用によって、組織内のプロセスを改善し、効率性を高めることが可能です。データ分析によってボトルネックや無駄な作業を特定し、プロセスの最適化を行うことでコスト削減や生産性向上に繋がります。


  3. 顧客体験の向上:
    顧客データの収集と分析を通じて、顧客の嗜好やニーズを理解し、個別化された体験を提供できます。これにより、顧客満足度を向上させることができます。


    例えばNetflixは、単にユーザが何を視聴したか把握するだけではなく、視聴した時間帯やデバイス、視聴時間の長さなどあらゆるユーザデータを基にパーソナライズされたレコメンド機能を提供しています。
    参考:Netflixのレコメンド機能のご利用方法|Netflix公式ヘルプセンター

  4. 競争優位性の獲得:
    データ活用は競争の激しい市場で競争優位性を獲得するための要因となります。データを収集し、分析し、競合他社に先駆けて市場の動向に適応することができれば、組織は競争相手に差をつけることができます。


このように「データ活用」はDXにおいて不可欠であり、データを適切に収集、分析し、活用することによって、組織は競争力を維持し、成長を促進するための基盤を構築できます。


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データ活用によってDXに取り組んだ事例

ここでは当社が実際に携わったビジネスの現場におけるデータの活用事例をご紹介いたします。

①販売店舗レコメンド
用いたデータ:商品、店舗、販売実績データ
実施した内容:販売までの期間に関わる要因分析を実施、入庫から販売までのリードタイムが短い店舗をレコメンド
得られた効果:在庫回転率アップ、判断基準の均一化/属人性排除

②設備の故障予兆検知
用いたデータ:設備から取得できるセンサー等のデータ
実施した内容:機械学習を用いた故障予兆検知モデルの構築、顧客システムへの組み込み
得られた効果:各アルゴリズムから異常度を算出することで、故障が発生する前に予防的アプローチが取れるようになった


データサイエンス基礎研修のご紹介

データ活用人材の不足が課題となる中、当社は「シチズンデータサイエンティスト」の育成を目指すことをお勧めしています。

シチズンデータサイエンティストは以下のような人材です。

  • ドメイン知識を最大限に活用しデータ活用を推進する(事業部門など)
  • データサイエンティストほど分析に関する専門知識やスキルを必要としない
  • ツールを用いることで、データサイエンティストと同様の業務実施可

当社では、シチズンデータサイエンティストの育成にも役立つ「データサイエンス基礎研修」を提供しています。

本研修は「AI ・ データ分析を基礎から学びたい」「学んだことを実際のプロジェクトで活用したい」など、今後、AI・データ分析をビジネスの現場で活かしていきたい方向けの基礎講座となります。


「データサイエンス基礎研修」はこのような方にオススメです。

  • データ分析の基礎から実践までを一から学びたい方
  • AI・データ分析を学びたいが、何から学習を始めればよいか分からない方
  • データ活用に求められる知識や手順を短期間で体系的に学びたい方

詳細につきましては以下の資料をぜひご覧ください。


資料ダウンロード:データサイエンス基礎研修ご紹介資料





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森田 晋之介
森田 晋之介
株式会社リンプレス セールス&マーケティング事業部  株式会社リンクレアに営業職として入社。リンプレス入社後はインサイドセールスやマーケティングを担当し、現在は主にマーケティングを担当。