テレワーク下のチーム作り(チーム・ビルディング)
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この記事ではプロジェクト推進に役立つ情報をご紹介していきます。
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皆さん、こんにちは。リンプレスの塚本です。
ITシステム構築プロジェクトに参画している方達からリモートワークの現状についてお話を伺うと、多くの方が次のような回答を口にされます。
■リモートワークの現状
<マネジメント層の場合>
・全社的にテレワーク推進が進んでいるが、この環境下でのプロジェクトの進め方がわからない ・テレワーク下で、コミュニケーションの取り方、チームメンバーの状況把握が困難になったと実感している <エンジニアの場合>
・ユーザー(顧客)との接点が減り、要件定義や仕様の落とし込みが困難になったと感じている ・通勤時間が必要ない分、ゆとりをもって業務に従事できる ・急な会議などの割り込みが減ったため、目の前のタスクに集中できる |
この回答からでも、テレワークにおけるメリット、デメリットが明確に伝わってきます。
今回は、テレワーク下でのチームの作り方(チーム・ビルディング)についてお伝えします。
目次[非表示]
テレワーク下のコミュニケーションの悩み
複数のメンバでプロジェクトを推進するためには、プロジェクト内のコミュニケーションが必要不可欠です。
テレワーク下で皆さんが最もモヤモヤし、最も悩まれているのは、このコミュニケーションの取り方ではないでしょうか?
このモヤモヤ感の正体は、“non-verbal communication” の不足によるものと考えられます。
“non-verbal communication” とは、非言語的コミュニケーションの事であり、“verbal communication”、言語的コミュニケーションと対をなす言葉です。
メラビアンの法則(3Vの法則)
皆さんは、メラビアンの法則をご存じでしょうか?
メラビアンの法則とは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念です。
メラビアンは、「嬉しい」といった感情や気持ちを伝える際、どんな情報に基づいて印象が決定されるかを検証し、『3Vの法則』として、その割合を(7-38-55)と示しています。
3Vとは、
- 言語情報(Verbal)… 7
- 聴覚情報(Vocal) … 38
- 視覚情報(Visual)… 55
の頭文字のことで、(7-38-55)は、それぞれ言語情報、聴覚情報、視覚情報の比率を指しています。
先ほどの「嬉しい」といった感情の伝達に関して言えば、言語よりもそれを伝える際の声のトーン、その際の表情や身振りなどから得る情報を含め、我々は真意を判断しているということです。
現在は、ZOOMやMicrosoftのTeamsといったオンライン会議システムの普及も進み、多くの企業がテレワーク下でのコミニュケーションツールとして採用しており、これらのツールは、メール(言語情報のみ)、電話(言語情報+聴覚情報)と違い、視覚情報まで含まれています。
テレワークで起きた環境の変化
皆さんのオンライン会議は、今どのような状況でしょうか?
このコロナ禍でなし崩しにオンライン会議システムが導入され、やっとオンライン会議の型のようなものが生まれてきた、といった状況ではないでしょうか?
この型が逆に、チームの生産性を落とすことに繋がっている可能性があります。
社会心理学者であるクルト・レヴィンという学者が次の関数を伝えています。
B =f ( P , E ) |
B=Behavior(行動)、f =Function(関数)P=Person(個人、個人の特性)、E=Environment(環境)
人がとる行動は、個人(の特性)と環境の相互作用によって決まるというものです。
環境面という意味では、このコロナ禍において会議室に集まっての会議や打ち合わせは、オンライン会議へと大きく移行し、職場環境の激変に見舞われたといっても過言ではありません。
ただ、クルト・レヴィンは、このような外的な環境は行動を決める要素のひとつに過ぎず、この他に内的(心理的)な環境も個人の行動を決める要素のひとつであると伝えています。
内的(心理的)な環境とは、ここではこういう事はしてはいけないといったルールの事です。
例えば学校の廊下に貼りだされた「廊下を走るな」、エレベーターの中に貼りだされた「私語厳禁」というものです。日本国憲法、道路交通法などといった法律もこれにあたります。
ここで考慮しておきたいことは、私たちが普段行動を決める際に適用しているルールは、明文化されたものに限らないということであり、社会生活においては、明文化されたルールよりも暗黙的なルールの方が圧倒的に多いということです。
テレワーク下のチーム作り(チーム・ビルディング)
先ほどのオンライン会議の型について話を戻すと、明示的なルール設定よりはむしろ、暗黙のルールにより型が形成されているケースの方が多いのではないでしょうか?
いつの間にか「ビデオをOFFにして参加して良い」といった暗黙のルールが出来あがっていませんか?
メラビアンの法則の章で述べたとおり、人は判断基準として視覚情報に重きをおきます。
話し手、受け手の表情が読み取れないと不安に駆られますし、コミュニケーションのレベルが低くなり、プロジェクトや、チームの生産性に大きく影響を与えると考えられます。
このような時こそ、チーム・ビルディングの実施が効果的です。
チーム・ビルディングは、プロジェクトやチーム発足時はもちろんですが、次のような時にも効果的です。
<チーム・ビルディングが必要なとき>
- 既存チームの強化
- 新しいメンバが参画した時
- 悪いくせがついた時
- トラブル時/クレーム発生時
<チーム・ビルディング実施手順>
- 現状診断
- 現状共有
- プロセス処理
- 具体的行動計画作成
ガイドラインとは?ガイドラインの例
チーム・ビルディングを実施する際には、チーム全体として取り決める具体的行動計画書(ガイドライン)の設定が有効です。ガイドラインは、そのチームの掟となります。
- オンライン会議時は、全員ビデオオンで参加する
- オンライン会議時は、リアクションをいつもの3倍にする
等、オンライン会議ならではの明示的なルールをメンバの総意で設定できれば、やっている/やっていないがはっきりわかりますし、やっていない時にフィードバックしやすいといった効果があります。
もし、ご自身のプロジェクト、あるいはチームに変なクセがついてしまっているなと感じることがあれば、ぜひ今回お伝えしたチーム・ビルディングを実施し、オンライン会議ならではの明示的なルール設定をぜひ行ってみてください。
もっと具体的にチーム・ビルディングを知りたい、体感してみたいという方は、下記研修へのご参加をご検討ください。
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