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DX研修に「デザイン思考」を取り入れる企業が急増している理由

デジタル技術の導入だけではDXは成功しません。重要なのは、ユーザーが求める価値を正しく理解し、意味のあるサービスや業務プロセスを創り出すことです。そこで注目されているのが「デザイン思考」です。近年、DX研修の一環としてデザイン思考を取り入れる企業が急増しており、その背景には複雑化するビジネス課題への対応力を養えるという明確な理由があります。

本記事では、DX人材にデザイン思考が求められる理由や、研修導入による効果をわかりやすく解説します。

DX研修を実際に行った企業の事例を知りたい方は「導入事例:第一三共株式会社様」「導入事例:株式会社八十二銀行様」「導入事例:株式会社ワークマン様」こちらのページをご覧ください。

リンプレスでは、DX推進人材を育成する研修プログラムと、DXの内製化をサポートするコンサルティングを提供しています。自社のDX推進にお困りの方はぜひご相談ください。

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なぜ、DX人材に「デザイン思考」が必要なのか

本記事のタイトルにもあるように、近年ではDX人材育成のための研修カリキュラムに「デザイン思考」を取り入れる企業が増えています。

デザイン思考が注目される理由の一つとして、“顧客起点の価値創出”が求められるようになったことが挙げられます。

DXは単なるデジタル化やテクノロジーの導入が目的ではなく、顧客やユーザー視点でニーズを捉え、製品やサービス、ビジネスモデルそのものを変革していくことが求められます。

つまり、DX推進人材にはテクノロジーや専門的な知識よりもむしろ「本質的な課題を導出・設定する力」「自ら問いを立てる力」が重要であり、そのためのアプローチとして「デザイン思考」が注目されています。

デザイン思考とは

「デザイン思考」は以下のような5つのプロセス(ステップ)を通じて、ユーザーが抱えている本質的な課題を捉え、その課題解決策を導き出していきます。

  • 共感(Empathize)

  • 問題定義(Define)

  • アイデア創出(Ideate)

  • プロトタイプ(Prototype)

  • テスト(Test)

特徴的なのは、「発散」と「収束」のステップを反復するということです。「発散」のプロセスでは、自由な発想力を生かしてアイデアや情報を広げることを目指し、「収束」のプロセスではその中から適切なものを選択し、実現に近づけることを目指します。

これらのステップを繰り返すことで、より精度高く具体的な課題解決策にたどり着くことができます。

デザイン思考についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
デザイン思考とは?業務改善に役立つ思考法を組織に定着させる方法を解説

DX推進スキル標準で重要視される「デザイナー」の存在

経済産業省とIPA(情報処理推進機構)は2022年12月に、DX推進人材に必要なスキルをまとめた『DX推進スキル標準(DSS-P)』を発表しました。

その中では、企業や組織のDXを推進する主な人材を「ビジネスアーキテクト」「データサイエンティスト」「サイバーセキュリティ」「ソフトウェアエンジニア」「デザイナー」という5つの人材類型に区分して定義しています。

参考:経済産業省・IPA「DX推進スキル標準」


DXに何故デザイナー?と思う方もいるかもしれませんが、ここでの「デザイン」は単に外観を決めることではなく、近年では「ビジネスデザイン」や「サービスデザイン」などより広義の意味で「デザイン」という言葉が用いられ、ビジネスでの活用が積極的に進められています。

『DX推進スキル標準』によると、「デザイナー」とは以下のような人材であると定義されています。

“ビジネスの視点、顧客・ユーザーの視点等を総合的にとらえ、製品・サービスの方針や開発のプロセスを策定し、それらに沿った製品・サービスのありかたのデザインを担う人材”

つまり、データやデジタル技術の活用の先にあるビジネスそのものの変革(=DX)を、ビジネスの視点だけでなく顧客・ユーザー起点で実現する人材として「デザイナー」が重要であり、DX推進のあらゆるプロセスにおいて活躍することが期待されています。

DX推進スキル標準については、以下の記事で詳しく紹介しています。
DX推進スキル標準とは?自社の人材育成に役立てるポイントを解説

DX人材育成カリキュラムに「デザイン思考」を取り入れている企業の紹介

ここでは、実際にDX人材育成カリキュラムに「デザイン思考」を取り入れている企業の例として、2社をご紹介いたします。

  • 旭化成株式会社

  • 伊藤忠商事株式会社

旭化成株式会社

参考:旭化成株式会社「デジタル人材の強化とビジネス変革」

旭化成株式会社は、4年連続で「DX銘柄」に選定されるなどDX先進企業として有名です。デジタル人材4万人を目指すべく、DXオープンバッジといった学習プログラムを通じ人材育成・組織風土改革を積極的に実施しています。

この取り組みにおいて、レベル3以上の人材に対して「デザイン思考」を学ぶプログラムが組み込まれています。

伊藤忠商事株式会社

参考:人材育成|伊藤忠商事株式会社

総合商社大手の伊藤忠商事株式会社は、「ビジネス課題の解決に向けた業容変革を実現するためのDXを推進できる人材を育成」をDX人材育成の基本方針と定め、教育・研修を積極的に実施しています。

この取り組みのなかでもDX研修に「デザイン思考WS」が組み込まれています。

DX研修のためのデザイン思考カリキュラムを紹介

実際に企業のDX研修に導入できるプログラムとして、リンプレスの「デザイン思考研修」を紹介します。

リンプレスが提供する「デザイン思考研修」は、実務に活かせる創造力と問題解決力を育むための実践型プログラムです。

観察・共感から始まり、問題の定義、アイデア創出、プロトタイピング、検証という一連のプロセスを、ワークショップ形式で体系的に学べるのが特長です。個人ワークだけでなくチームによるディスカッションも多く、現場での課題発見・アイデア提案の実践力を高めたい企業に最適な研修です。

リンプレスのデザイン思考研修は、1日で完結する集中講座形式で行われ、以下のようなカリキュラム構成になっています。

イントロダクション

  • デザイン思考に取り組むに至った背景

  • デザイン思考への取り組み

【講義】デザイン思考とは

  • デザイン思考のプロセス
  • デザイン思考の活用例
  • デザイン思考が注目される背景

【ワーク】デザイン思考を体感

  • 共感フェーズ
  • 問題定義フェーズ
  • 創造フェーズ
  • プロトタイプ
  • テストフェーズ

ラップアップ

  • 振り返り

  • まとめ

  • 質疑応答

ワークでは、まずユーザー視点での課題発見を行う「共感・観察」から始まり、最後に検証・フィードバックという実践的なプロセスを経験します。座学だけでなく実際に手を動かすカリキュラム構成により、参加者の理解と行動変容を促します。

デザイン思考研修を実施することによる効果などは、以下の記事で詳しく紹介しています。
デザイン思考研修のおすすめプログラムを紹介|効果的な研修の特徴とは?

リンプレスのデザイン思考研修のテーマ例

リンプレスおよびグループ会社である株式会社リンクレアでは、公開講座やインハウス(一社研修)及び社内の義務教育として「デザイン思考研修」を実施しています。

ここでは本研修で取り扱ったテーマ例と実際の受講者の声(一部抜粋)をご紹介いたします。

【テーマ】

  • 車を持たない人の買い物体験を最高のものとするために※※(地域)と※※(商業施設)は何ができるのか?
  • 若者がこれからの社会に希望を持ちいきいきと暮らし(生活・仕事)ていくためにクレジットカードは何ができるか?

【受講者の声】

  • デザイン思考を実践的に学ぶ機会はなかなかないので受講して良かったと感じています。
  • 事業部門(顧客)への提案や既存業務の改善に活用できそうだと感じました。
  • デザイン思考を身に着けた人が増えることで、システム構築・運用の際に客先を含む、問題提起・アイデア出しの多様化が図れそうだと感じた。
  • アイデア発想が苦手な社員が多いので、他の社員にもこの研修の受講を勧めたいと思います。
  • アイデアの発散から収束までの流れを身を持って体験することが出来ました。

▼関連資料:デザイン思考がDXの現場で重要視される理由

今回ご紹介したデザイン思考研修に関して、詳しい内容が知りたい方はぜひこちらからお問合せください。

DX研修に「デザイン思考」を導入することによる効果

デザイン思考をDX研修に取り入れることで、受講者は技術起点ではなく「ユーザー起点」で物事を捉える力を身につけられます。これは単なるアイデア発想にとどまらず、業務プロセス改革や新規サービス創出にも直結する重要なスキルです。

期待できる効果として、以下が挙げられます。

  • 意味的価値のある開発・企画が可能になる
  • ユーザーの視点でシステム開発ができる
  • 新たなイノベーションが生まれやすくなる

それぞれ、詳しくみていきましょう。

意味的価値のある開発・企画が可能になる

従来の業務改善やシステム開発は、機能面の効率性や処理能力など機能的価値を優先しがちでした。しかしデザイン思考を取り入れると、ユーザーがどのような体験を求め、どんな感情を抱くかに焦点を当てられるため、「意味的価値」を提案できる開発・企画につながります。

利用者の困りごとや行動の背景を深く理解したうえで企画を進めるため、表面的な改善ではなく、価値の本質を捉えたサービスを生み出しやすくなります。

ユーザーの視点でシステム開発ができる

デザイン思考には、課題発見からアイデアの検証までユーザーとの接点を重視するプロセスがあります。これにより、企業側が想定する仕様ではなく、実際の利用シーンに合ったシステムを構想しやすくなります。

また、初期段階でプロトタイプを試すことで、ユーザーのリアルな反応を得ながら修正できるため、開発の手戻りを大幅に削減できます。結果として、使いやすく満足度の高いシステムが実現しやすくなる点が大きなメリットです。

新たなイノベーションが生まれやすくなる

デザイン思考は、既存の枠組みに捉われずに発想する文化をチームにもたらします。多様な視点を融合しながらアイデアを出すため、従来の延長線上では生まれにくい新規サービスや業務改革の可能性が広がります。

また失敗を受け入れ、改善を重ねるアプローチは、変化の激しいDX領域においてイノベーション創出の土壌をつくります。組織に新たな価値をもたらす人材を育てるうえでも、デザイン思考の導入は非常に効果的です。

DX人材育成なら「リンプレス」

DXを推進するためには、テクノロジーの知識に加え、課題発見力・企画力・コミュニケーション力といった多面的なスキルを持つ人材が欠かせません。しかし、これらを社内だけで体系的に育成するのは難しく、外部の専門家による支援が効果的です。

リンプレスは、DX推進に必要なスキルを実務レベルで習得できる研修プログラムを提供しており、企業の状況や成熟度に合わせて最適な育成支援を行います。DX人材を社内に育てたい企業にとって、確かな伴走パートナーとなる存在です。

リンプレスのDX人材育成支援

リンプレスのDX人材育成支援では、デザイン思考・デジタル技術理解・業務改革の企画力など、DX推進に不可欠なスキルを体系的に学べるカリキュラムを提供しています。実践型ワークを中心に、受講者が自社課題に基づきながら手を動かして学べる点が特徴です。

また、DX推進スキル標準(DSS-P)に対応したプログラムも提供しており、役割やレベルに応じた最適な研修設計が可能です。単なる知識習得ではなく、自社のDXを前に進める「実践力」を育成することに重点を置いているため、研修後すぐに現場で活かせるスキルが身につきます。

リンプレスの「DX人材育成支援」について詳しくはこちらから

リンプレスのデザイン思考研修を導入した企業の事例

株式会社ゼンリンでは、これまでに社内で人材育成を行っていましたが、デジタルやITに特化した研修が少ないことに課題を感じていました。デジタル技術の活用やDX推進に向け、デザイン思考という新たな視点を取り入れることで、アイデア発想や考えることの"楽しさ"に気づいてもらうため、リンプレスの「デザイン思考研修」を導入いただきました。

実際に参加した社員の方からは、以下のような声が寄せられています。

  • 実際に体験することで、より深くデザイン思考を理解できた
  • 日頃の業務でも、デザイン思考が活かせそう
  • DXのアプローチとして、デザイン思考の有用性を感じた

こちらの事例について詳しくは、以下のリンクからご覧いただけます。
株式会社ゼンリン様の事例|ゼンリン独自のデジタル人材育成プログラムで「伝道師」を育成!社員の主体性を高めるための仕組みとは

まとめ

デザイン思考は、ユーザー視点で課題を捉え、試行錯誤を重ねながら価値あるサービスや業務改革を生み出す手法です。DXの成功には、技術の導入だけでなく、この「意味のある価値」を創造する能力が欠かせません。研修としてデザイン思考を取り入れることで、利用者に寄り添った企画・開発が可能になり、組織全体としてイノベーションを起こしやすい環境を整えられます。

DX人材育成に取り組む企業は、実践的なスキルを体系的に学べるリンプレスの研修を活用することで、変革を進める推進力を強化できるでしょう。

森田 晋之介
森田 晋之介
株式会社リンプレス セールス&マーケティング事業部  株式会社リンクレアに営業職として入社。リンプレス入社後はインサイドセールスやマーケティングを担当し、現在は主にマーケティングを担当。

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